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一棟不動産投資が選ばれる理由とそのメリット・デメリット

不動産投資を始める際、物件選びは成功の鍵を握る重要な要素であり、中でも一棟不動産投資は多くの成功者が選ぶ投資手法の一つです。
一棟アパートや一棟マンションの購入は初期投資額が大きいものの、その分多くのメリットを享受できる魅力的な選択肢です。
一棟不動産投資が選ばれる理由や、そのメリットとデメリットを詳しく解説します。

一棟不動産投資とは?

一棟不動産投資とは、アパートやマンションを一棟単位で購入し、その全体を運用する投資手法です。
区分マンション投資のように1室ずつ購入する形式と異なり、建物全体の所有権を取得することで、運用の自由度や規模の拡大を目指します。

  • 一棟アパート:
    主に木造で2~3階建ての建物。法定耐用年数は22年。
  • 一棟マンション
    主に鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)で、法定耐用年数は47年。

一棟不動産投資が選ばれる理由

一棟不動産投資が選ばれる背景には、高所得者や金融資産を持つ投資家にとっての特有のメリットが挙げられます。

1. 資産形成を効率的に進められる

一棟投資は、1回の取引で複数の賃貸物件を同時に保有するため、規模の拡大が効率的です。例えば、一棟アパートには10室以上の部屋が含まれる場合が多く、一度に多くの家賃収入を得られる可能性があります。
区分マンションのように複数回の取引を必要とせず、少ない手間で大規模な資産形成が可能です。

2. 投資効果を自分でコントロールできる

一棟物件の所有者は建物全体の管理を自由に行えます。例えば、大規模修繕の時期や共用部分の設備改善など、賃料アップや入居率向上の施策を自分で決定できます。
一方、区分マンションでは建物全体の運営は管理組合や理事会に依存するため、意思決定の自由度が制限されます。

3. 所得税・住民税の節税効果が高い

木造の一棟アパートでは減価償却費を大きく計上できるため、節税効果が期待できます。
特に高所得者にとっては、減価償却費を活用して所得税や住民税を軽減する大きなメリットがあります。

4. 家賃収入が安定しやすい

一棟物件では複数の部屋を賃貸に出すため、1室が空室になったとしても家賃収入がゼロになるリスクが低い点も大きな魅力です。
複数の収入源を持つことで、キャッシュフローの安定が図れます。

一棟不動産投資のメリット

1. 高い利回り

一般的に、一棟物件は区分マンション投資よりも利回りが高い傾向があります。表面利回りでは一棟アパートが8~10%、区分マンションが7%前後とされています。
また、一棟物件は購入金額が大きいため、競争が少なく割安な物件を見つけやすいことも利回りの高さにつながります。

2. 資産価値の高さ

一棟投資では広い土地を所有するため、資産価値が維持されやすいのも強みです。
建物自体は減価償却で価値が下がるものの、土地の価値は比較的安定しており、経済政策や周辺開発によっては上昇する可能性もあります。

3. 修繕や改装の自由度

オーナーが全体の所有権を持つため、修繕や改装に関する意思決定が自由です。
入居率を上げるためのリフォームや大規模修繕のタイミングも自身で選べるため、運用効率を高めることができます。

4. 節税効果

前述の通り、減価償却費を利用することで高い節税効果が期待できます。
特に木造アパートは減価償却期間が短く、購入後の早い段階で大きな節税メリットを得られます。

一棟不動産投資のデメリット

1. 初期投資額が大きい

一棟アパートの購入費用は数千万円、一棟マンションでは1億円以上になることが一般的です。
そのため、多額の借り入れが必要となり、金利や返済負担が大きくなるリスクがあります。

2. 維持管理費用が高額

建物全体を所有するため、共用部分の修繕費や管理費が高額になる可能性があります。
例えば、大規模修繕には数千万円単位の費用がかかることもあります。

3. 流動性の低さ

一棟物件は購入者が限られるため、売却時に買い手がつきにくいことがあります。
特に地方物件では、この傾向が顕著です。適切な出口戦略を事前に計画しておくことが重要です。

4. リスクが分散しにくい

一棟物件は物件の立地や賃貸需要に大きく依存するため、投資先が特定のエリアに集中する傾向があります。
そのため、需要が低下した場合や災害リスクがある地域では影響が大きくなります。

失敗しないためのポイント

一棟不動産投資で失敗しないためには、以下の点に注意することが重要です。

  1. 収支計算を慎重に行う
    表面利回りだけでなく、実質利回りを計算し、経費やローン返済を考慮した収支計画を立てましょう。
  2. 物件の修繕状況を確認する
    特に中古物件では、修繕履歴を確認し、購入後に大規模修繕が必要になるリスクを避けることが重要です。
  3. 入居率や賃貸需要を調査する
    賃貸需要が高い地域を選び、空室リスクを最小限に抑えましょう。
  4. 信頼できる不動産会社を選ぶ
    実績のある不動産会社と連携することで、適切な物件選びや運用サポートを受けられます。

まとめ

一棟不動産投資は、高い利回りや節税効果、大規模な資産形成を目指す投資家にとって魅力的な選択肢です。一方で、初期投資額の大きさや維持管理の手間といったデメリットも伴います。
成功のカギは、十分な情報収集と綿密な計画、信頼できる専門家との連携です。
一棟不動産投資を通じて、安定した資産運用と将来的な資産拡大を目指しましょう。

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